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〜珈琲店の日常風景或いはマスターの独り言〜   
scene 15 珈琲店のカウンターから 

苦手なモノから逃げることも
時には必要なんだと思う。
いつでも前を向こうとする、
そんな君はすごいと思うけれど
大丈夫だよ。
時々は、さぼっても。

気分転換をしなくては、なんて
そこで焦ってみても何も出来ない。
流れていく毎日の途中、やるべきことは多すぎるから
上手く進めなくて、躓いてしまうこともあるだろうし
転んでしまうことだってあるだろうけれど
それは可笑しいことじゃない。
何かに寄りかかったっていいんだ。
止まってみるのもやり方の一つ。
こんな自分でいいんだって
今の自分を認めてあげて?
いつでも全力で走ることなんてない。
休むことにも努力が必要。
ちょっと力を抜いてみよう。
一歩下がって、自分を見てごらんよ。
大海の中の小さな自分、そんな感じにとらえて
出来る範囲、を理解できたなら。
少し遠くから自分を見ることを覚えれば
きっと呼吸はもっと楽になる。
研ぎ澄ましていくことも大切だけれど
緩めることも必要なんだ。
張りっぱなしの糸は何時か切れてしまうんだから。

なんて、
僕が偉そうに言えることじゃないんだけどね。
失敗したから分かること
経験したから分かること
気付かないうちにそれはたくさんになっていて。
出来れば君に辛い思いはして欲しくないけれど
でも、そんな場面だってきっと大切なんだ。
向き合って初めて分かることもあるんだから。
いつでも逃げることが出来る、
という余裕を持てるといい。
あえて逃げるという選択、選ばないという選択。
いつでも選択肢は一つきりではない。
どれだって選べるし
何度だってやれるんだ。


君の明日が笑顔でありますように。
僕の言葉がほんの少しでも
君のチカラになれますように。