「treasure」


目を閉じてみて、少しだけ。
あの頃好きだったことたちを思い浮かべてみよう。
ものや言葉、風景や音楽や、そして人たち。
懐かしさの温度の中で
どこか胸が痛くなったとしても
こころが優しく満たされたとしても
もしかしたら呆れ混じりに苦笑いをしたとしても
どれも本当なんだろうね。
昔の自分を冷めた目で笑う、そんなのもアリだし、
何とも言えない感情に揺さぶられるのもアリだ。
そんな積み重ねがどこかで君を支えているんだ。
君の今の大切は、何なんだろうね。
それをすぐに数えられないのは
大切な何かが無いからじゃなくて
それが馴染んで当たり前に感じているからなのかもしれない。
そこにある大切、ありきたりだけれどかけがえのない大切。
そんなひとつひとつに
いつか誰もが気づけるようになれたなら
それはとても嬉しいね。
大切なものはきっと
ひとりひとりのなかにちゃんとしまってあるんだって
僕はずっと思っているんだけれど。

         
         
         
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